郷のイグアスの滝―この写真に残った、あの日伝えきれなかった想い―

色がないからこそ、大切なもの

だけが浮き上がってくる。

この一枚には、
あの日どうしても伝えらなか
った”謝りたい気持ち”も
そっと閉じ込められています。
言えなくていい。
写真が全部抱きしめてくれてい
ます。
滝の音が響く静かな山あい。
その静けさの中に、突然ヘリの轟
音が割り込んできた――
そんな、ちょっと可笑しくて、で
も忘れられない瞬間でした。
あの日私は、写真に写る以上の気
持ちを抱えていたはずなのに、
どうしても口にできなかった言葉
がありました。
時間が経った今になって、その日
の空気、その時の私の気持ちが
ふっと蘇ってきて、胸の奥が少し
きゅっとなるのです。
写真はただの記録ではなく、
その場にあった音、空気、温度、
そしてあのときの自分の心まで閉
じ込めてくれるもの。
だからこそ、この写真を見るた
びに、
「ああ、あの時言えなかった
なぁ」と
少しだけ切なく、そして少しだけ
優しい気持ちになるのです。
思い出には、言葉にできなかった
感情がたくさんあります。
でも、写真はその一部をそっと掬
い上げてくれる。
そんな気がしています。

①-私の里にある「音.霧.振動」 滝とヘリのギャップ

 

滝の静けさの中に突然ヘリの音

が響いて、思わず笑ってしま

うような、わすれられない瞬間

でした。

 

写真はただの記録ではありま

せん。

ときに、過ぎてしまった時を癒

したり、

届けられなかった想いを運んで

くれる、優しい窓のようなもの

だと思います。

 

『滝の白』と『岩の黒』だけで

こんなにも迫力が伝わるなんて、

今でも不思議に思います」

 

https://ekakinotsuma.com/

 

 

ヘリコプターでイグアスの滝空中散歩
従妹たち 『あの日の風の匂いまで思い出す。まだ小さかった子どもたちの”初めての空”』 ―ヘリの音に負けないくらい、胸 がドキドキしてた頃。

 

②-ヘリコプタ-から見た”空のイグアス”

 

えかきのつまの生まれ育った里ミシオネス州の

自慢話の一つです。

年を召す度にやはり懐かしく思えて

くる。

アルゼンチン生まれの日系二世

マリアイネスの郷にはイグアスの滝

があります、世界三大瀑布、観光ガイド

には載らない思い出

実際に育った人しか知らない”音“”霧”

そして”振動”

イグアスの滝は世界中で知られて

いても、

観光ガイドに書かれていないこと

小さな豆知識

-滝の音は会話ができないほど大

きい

―霧に濡れると肌がひんやりして

気持よい

―地元の人だけが知る”虹が出やす

い場所”

―ワニがいるエリア

など

 

 

 

 

ブラジルからのパノラマビュー
悪魔の喉笛とイグアス渓谷

 

 

③-全景のポストカ-ド

 

 

 

 

「イグアスの滝は”ひとつの滝”ではなく、

大小275もの滝が連なってできて

います。

この全景を見られる機会は意外と

少なく、

私自身も現地ではこんなに広く見

渡せません。

だからこそ、この写真「滝が生き

てる姿」そのもの。

番号はそれぞれの滝の名前やポイ

ントで、

地元の人でも全部覚えるのは難し

いほどです。」

 

同じ滝のカラ-写真

 

サンマルティン滝

 

セントマーティン島

インフレータブルボートに乗って、滝の下を含む川を航行するエキサイティングな冒険を体験も今ではできます。

 

③ ヘリコプタ-に乗ってイグアスの滝の全体を見た

 

「地上から見るイグアスの滝は迫力

そのものですが、

ヘリコプタ-に乗った瞬間、

私は”別世界の入り口”に入ったよ

うでした。

雲の下から広がるのは、

地球が躍動しているような大地の

裂け目。

そして、写真でしか見たことがな

かった

”イグアスの全体の姿”がゆっくり現

れてきます。

 

空の上から見ると、

一つひとつの滝がリズムを持って

流れていて、

まるで臣大なオーケストラ。

地上では感じない静けさと、

大きな息遣いのようなものがあり

ました。

 

この景色を一度見てしまうと、

私は『イグアスは生きている』

そう思わずにはいられません。」

 

―父と弟と友達と一緒に見た「空のイグアス」―

 

 

 

「生まれて初めてのヘリコプタ-に

乗ったのは、

父と弟、そして友達と一緒でした。

あの時の私は,不安よりもワクワ

クが勝っていました。

 

地上が少しずつ遠ざかり、

緑の海のようなジャングルが広

がっていきます。

イグアスの滝は“ゴォ-ッ” と響く

音が印象的だと言われますが、

その日はヘリのエンジン音のほう

がずっと大きくて、

滝の音はほとんど聞こえません

でした。

 

けれど、

音が聞こえなくても迫力は消え

ません。

 

上空から見たイグアスは、

まるで大地が口を開けて息を吐い

ているようで、

白い霧がゆっくりと空へ昇ってい

きます。

”これが私の里なんだ”

そう思うと胸が熱くなりました。

あの日一緒に乗った父の背中や、

少し緊張していた弟の顔、

友達のはしゃがない、無になっていて

彼は降りた瞬間気分が悪くなっていた。

全部が今でも、イグアスの風景と

セットで蘇ってきます。」

 

 

④三世代で見た”空のイグアス”

 

『イグアスの滝をヘリコプタ-から

見た日は、

私の家族の記憶の中でも特別な1

日です。

 

父と私―

 

そして時が流れ、今度は私の子ど

もたちが

同じようにヘリの前でワクワクし

た顔をしている。

 

 

 

上空から見たイグアスは圧倒的

なのに、写真に写っている家族の表情はど

れも穏やかで、

その対比がとても愛おしいのです。

 

『父の後ろ姿を追いかけた道は、 今思えば、私の帰る場所になっ ていた。』 ―何気なく歩いた一歩一歩が、今 では宝物。

 

 

父が歩く後ろ姿を撮った写真を

見ると、

”私をこの里に連れてきてくれた

人”という思いが込み上げ、

子どもたちのはしゃぐ笑顔を見

ると、

”この景色を、ちゃんと受け継がせ

られた”と感じます。

 

イグアスはただの観光地ではあ

りません。

私の家族の時間が流れる場所で

あり、

世代を超えて大切なものをつない

でくれる場所です。

 

 

『イグアスは、私たち家族の時間が

重なりあう場所。

空から見た滝の迫力よりも、

思い出の静けさのほうが、心に強

く残っている。』

 

 

『里の音が聞こえる絵。

遠く離れていても、滝の白い息が胸に戻ってくる。』

 

―描き手の心に、故郷の水しぶき はいつまでも消えない。 和紙に水彩画 サンマルティン滝 小川憲一豊実描く

 

 

 

イグアスの滝
板に油彩
小川憲一豊実描く
悪魔ののどぼとけ

 

カラ-写真もいいけれどえかきのつまは昔から白黒写真が大好きです。

白黒の写真って、不思議なくらい

感情を直接揺さぶります。

 

色がない分、

”余計な情報が消えて、大切なもの

だけが浮き上がる”

からなんです。

 

だからこそ、

言葉にできない思い出や、

胸の奥にしまっている気持ちが

写真の中で静かに呼び起こされる

のだと思います。

 

だれもが言えないと感じる内容

でも、その「重さ」や「深さ」は写真が

しっかり抱きしめてくれます。

それで十分です。無理に言葉にす

るひつようも全くありません。

 

あの頃の私は、まだ言葉を持っ

いませんでした。

今もきっと、あの滝は同じ音を

立てているのでしょう。

 

あの滝の音は、今も写真の奥で

流れています。

いつかまた、言葉にできたら書

きます。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%B0%E3%82%A2%E3%82%B9%E3%81%AE%E6%BB%9D

 

小川(松ノ下)マリアイネス拝

 

* 以下は、イグアスの滝につい

ての資料的な補足です。

思い出の流れを大切にしたい方

は、ここで読み終えてください。

『付録』イグアスの滝をもっと知りたい方へ

 

⁂イグアス国立公園の位置

アルゼンチン、ミシオネス州。

ブラジル.パラグアイと接するト

リプルフロンティア.

 

 

⁂都市情報

―プエルト.イグアス市(人口3

万5千)

―シウダ-.デル.エステ(パラ

グアイ)

―フォス.ド.イグアス(ブラ

ジル)

空港.バスタ-ミナル.ホテル.

カジノなどの情報もここへ。

 

 

 

⁂滝の全体説明

イグアスの滝は275の滝で構成

される巨大な滝群。

ポストカ-ドの番号は各滝のポ

イント。

 

 

⁂歴史と保護

-1934年に国立公園として設立

-面積 67.000ヘクタ-ル

-世界遺産にも登録されている保

護地域

 

 

⁂ 生態系

―2000種以上の植物

―400種以上の鳥類

―昆虫は数えきれないほど

―イグアス川とパラナ川の水の色

の違いなど

 

 

 

 

 

 

 

 

投稿者

  • mary

    アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
    19歳でえかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚して来年には金婚式を迎えます。お勤めの方たちの妻とは違いまして金銭的には色々あった人生です。しあわせだったか、しあわせでなかったかはあの世へ行く瞬間にしか分からないと母親がいってました。
    価値観は個々違いますが、自分ではしあわせだと思っております。
    喧嘩を一回もしたことのないご夫婦も存在しますが、私たちは毎日のように京都育ちのえかきとは意見は合わずその違いで議論になることは多々あります。
    このような絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いします

    小川(松ノ下)マリアイネス拝