えかきのつまの夫憲一は顔真っ青なくらい嫌いなのに、時々描くカエル

*夫はカエル嫌いだけど、絵描き

うちの夫は絵描きですが、実はカエルが大嫌いです。

それなのに、ときどきカエルを描いてしまうから不思議です。

夫が描いた水墨画のカエル

 

本物は苦手でも、筆の上では自由に跳ねる

 

墨の濃淡で愛嬌たっぷりに表現

 

柳にカエル

 

 

*嫌いになった理由いろいろ

嫌いになった理由はいくつもあります。

 

⁂子どもの頃:

田舎の親戚の家で畳の上をカエルがピョンピョン跳ねてき、こっちへ来るな!と叫んで、恐怖に

 

⁂高校時代:

美術の同級生のいたずらでパレットの中にカエルを仕組み、絵の具で真っ赤に染まったカエルが跳び出してきたことも

 

⁂アルゼンチン時代:

極めつけは私の里に住んでいた時代、雨で増えた井戸水から出てきたカエルを、私がふざけて夫に投げつけたら――顔真っ青。

「ここまで嫌いだったのか」と、いたずらを反省したほどです。

 

⁂水墨画で描くカエル

 

そんな夫ですが、和紙の上や、短冊のカエルは別。

「形と色が面白い」と言いながら、楽しそうに描いています。

そんなに嫌いなのに、描くときはもっぱら水墨画。

しかも掛け軸仕立てで、堂々とカエルを表現してしまいます。

「本物は無理やけど、絵にしたらおもしろい」と言いながら。

 

⁂嫌いでも描く、そのギャップ

嫌いなのに描く、そのギャップがなんだか面白いなぁと思うのです、私にとっても笑いの種です。

ギャップこそも夫らしい魅力。

今日もまた、墨の黒に愛嬌たっぷりのカエルが生まれるのでしょうか?

 

みなさんは、嫌いなのについ描いてしまうもの、ありますか?

ーーーでも、カエルを投げつけられた経験は、そうそう無いかもしれませんね(笑)

「苦手なものほど、絵にすると魅力が出るのかも。」

夫のカエル嫌いは一生なおりそうにありません。でも掛け軸や短冊の中では今日もカエルが元気に跳ねています。

いつか本物のカエルを見て描ける日が...来るわけないですね(笑)

そしてこれからも苦手なものさえ絵にしてしまう夫を、そばで見守っていきたいです。

 

その他の水墨画作品

カエル以外も、夫の独特な世界観が広がります

 

 

 

小川(松ノ下)マリアイネス拝

投稿者

  • mary

    アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
    19歳でえかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚して来年には金婚式を迎えます。お勤めの方たちの妻とは違いまして金銭的には色々あった人生です。しあわせだったか、しあわせでなかったかはあの世へ行く瞬間にしか分からないと母親がいってました。
    価値観は個々違いますが、自分ではしあわせだと思っております。
    喧嘩を一回もしたことのないご夫婦も存在しますが、私たちは毎日のように京都育ちのえかきとは意見は合わずその違いで議論になることは多々あります。
    このような絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いします

    小川(松ノ下)マリアイネス拝