福山は古くから琴の産地として知られています。
以前は三味線も製造されていましたが、時代の流れとともに製造会社は倒産してしまいました。
その時、燃やして処分される寸前だった製造途中の琴や三味線を譲っていただく機会がありました。
えかきとして、それらをただ燃やしてしまうことがどうしても忍びなかったのです。
えかきは以前、地元の「民家を大切にする会」の会員として活動していました。
古民家の解体などで出た古い木材を譲っていただき、額作りに利用してきました。
長い年月を経た木には、新しい材料にはない温かみがあります。
絵とお茶テレレの近くにあった旅館の門にも、そのような思いを込めて造船の絵を描いています。

アルゼンチンへ里帰りする時の楽しみの一つが、蚤の市巡りです。
気に入ったアンティークの額を探して歩く時間は、とても幸せです。
フランスやヨーロッパの古い額に出会うことも多く、それぞれが長い歴史を背負っています。
不思議なことに、古いものに触れると心が落ち着きます。
そこに刻まれた年月や人々の暮らしを感じるからかもしれません。

譲り受けた三味線の竿は額として活用し、胴の部分には寸松庵を飾るなど、新しい形で命をつないでいます。
捨てられるはずだったものが、再び人の目を楽しませる存在になることはとても嬉しいことです。
文化とは何だろう
文化は人々に感動や楽しさを与え、心の安らぎや生きがいを育ててくれます。
また、人を思いやる心や、公正さを大切にする心も、豊かな文化の中で育まれていくのではないでしょうか。
日本には伝統芸能や歴史的建造物、食文化、演劇、舞踊など、世界に誇れる文化が数多くあります。
えかきとして、芸術文化を創り出し、次の世代へつないでいくことを大切にしたいと思っています。
日本文化を大切に守りながら、その豊かさの中で幸せに生きていきたいものです。

記事内リンク案

絵とお茶テレレ誕生の記事
アルゼンチン・ガルアペ-で建てかけた家と、家族の記憶
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アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
19歳で、えかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚し、今年、金婚式を迎えました。
会社勤めの方のご家庭とは違い、金銭的にはいろいろあった人生です。
しあわせだったか、しあわせでなかったかは、あの世へ行く瞬間にしか分からない――と、母が言っていました。
人それぞれ価値観は違いますが、私は自分ではしあわせだったと思っています。
喧嘩を一度もしたことのないご夫婦もいらっしゃるでしょうが、私たちは毎日のように、京都育ちのえかきとは意見が合わず、その違いから議論になることも多々あります。
そんな絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
“The Painter’s Wife”
小川(松ノ下)マリアイネス 拝