「夢がかなっただろう、と言うけれど」

夢が叶うなんて大嘘です.

そう言うと、えかき憲一は笑う。

 

「僕は夢が叶っただろう」と

 

京都男子の憲一と、

アルゼンチン生まれ育ちのマリア

イネスは、

金婚式を迎える。

 

50年。

長かったような、

あっという間のような、

不思議な時間である。

 

結婚生活の中で、

誕生日や記念日の贈り物は

ほとんどが私の人物画だった。

 

時には、大好きな

エルビスプレスリーを描いてほし

いと頼んだことがあります。

 

「日本画で描いてほしかった」と

頼むと、

夫は言う。

 

「夢は叶っただろう」

 

 

つまは口答えする。

それは私の夢ではない、と。

 

 

日本画は大変そうだし、

本人も乗り気ではなかった。

 

「他の日本画家のイメ-ジとは

違うね」と言われても、

「俺は習っていない。これが自分の

個性だ」と言い張る。

 

相変わらず頑固で一筋の夫である。

 

 

夢はいくつかある。

 

船での世界旅行。

「今年は絵が売れて行けるだろ

う」と

えかきは毎年のように言う。

 

”今年は、ことしは”と。

 

Hasta mañanaの世界で過ごした

アルゼンチンの幼少期と青春。

待つことには慣れている。

 

けれど、

そろそろあの世へ行く前に

夢を叶えたい。

 

 

https://ekakinotsuma.com/artists-especially-ogawa-kenichi-houjitsu-are-unyielding-creatures/

 

 

よく「死んでから絵が売れる」と

言われます。

でも、えかきのつまは思うの

です。

 

生きているうちが、いいのである。

 

 

 

 

https://donkenart.com/oil-painting-portrait-production/

 

 

Artist’s wife’s life 🎨

Living on a small island in Japan

Gallery café 絵とお茶テレレ

Writing a blog about art & life

ekakinotsuma.com

 

投稿者

  • mary

    アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
    19歳でえかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚して来年には金婚式を迎えます。お勤めの方たちの妻とは違いまして金銭的には色々あった人生です。しあわせだったか、しあわせでなかったかはあの世へ行く瞬間にしか分からないと母親がいってました。
    価値観は個々違いますが、自分ではしあわせだと思っております。
    喧嘩を一回もしたことのないご夫婦も存在しますが、私たちは毎日のように京都育ちのえかきとは意見は合わずその違いで議論になることは多々あります。
    このような絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いします

    “The Painter’s Wife”

    小川(松ノ下)マリアイネス拝

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