お茶づくりの師匠・吉田忠司さんとの出会いが、今も私たちのお茶を育てています

毎年、新茶の季節になると、主人は静かに茶摘みを始めます。
その姿を見るたびに思い出す人がいます。
自然栽培のお茶づくりを教えてくださった師匠、
今年も煎茶と紅茶を作りながら、

自然栽培のお茶との出会い
主人がお茶づくりに興味を持ち始めたのは、約30年前。
全国各地からお茶の種を集め、
そのきっかけとなったのが、吉田忠司さんとの出会いです。
初めてお会いした日のこと
知り合って間もない頃、
翌朝、私たちが起きるより早く散歩へ出かけ、
そのセリを朝食でいただいたことを、今でもよく覚えています。
アルバムには、4月6日の日付が残っています。

茶づくりの楽しさを教えていただいた
吉田さんのもとでは、大勢で煎茶づくりを体験しました。
茶葉を摘み、炒り、お茶になるまでの時間は、とても楽しく、
帰る時には、いつもたくさんのお土産を持たせてくださり、
その時にいただいた大きな鉄釜は、
茶づくりは主人のライフワークになりました
主人はすっかりお茶づくりの魅力にはまりました。
毎年5月になると茶摘みが始まり、
私はB型なので、あそこまで細かな作業は到底できません。
主人はA型らしく(笑)、几帳面に楽しみながら作っています。
最後の電話
吉田さんとは約14年間のお付き合いでした。
亡くなられる数日前、
「今夜もまた長い夜が始まる。
そんなお話をされました。
「何か必要なものはありませんか。また電話しますね。」
それが最後の会話になりました。
今でも時々、その声が耳元で聞こえてくるような気がします。

今でも心に残る後悔
一度、お見舞いに伺った時、
「今晩は泊まっていきなさい。」
と声を掛けてくださいました。
でも私たちは、
「ご迷惑になるかもしれない。」
そう思って帰ってしまいました。
今になって思います。
あの時、一晩でもご一緒できていたら、
人生には、あとから気づくことがあります。
毎年、お茶を摘むたびに
今でも毎年、主人と二人で茶摘みをしています。
そのたびに、吉田さんの笑顔を思い出します。
主人がFacebookに書いていた言葉があります。
吉田さんは、お茶づくりの師匠です。
本当にその通りです。
4月1日のエイプリルフール生まれ。
毎年お祝いの電話をするたびに、
「本当は嘘でしょう?」
そんな冗談を言って笑い合っていました。

人との出会いは、人生を豊かにしてくれます。
そして、出会いがあれば、いつか別れも訪れます。
それでも、その人から受け継いだものは、ずっと生き続けます。
今年も主人は、お茶を炒っています。
その香りの中には、吉田忠司さんとの思い出が、












