本田靖春さんはえかきとよく似ている、拗ね者だからこそ見えるもの

「拗ね者だから見える景色がある」

 

「拗ね者」

この言葉の意味がよく分からず、えかきに聞いてみた。

すると、

「お前みたいな人だよ」

と言われた。

ますます分からなくなったので調べてみた。

拗ね者とは、

  • 世をすねた人
  • ひねくれ者
  • よくすねる人

とある。

なるほど。

そう考えると、拗ね者は私ではなくえかきの方かもしれない。

そして、本田靖春さんも同じ仲間だったのではないかと思う。

 

 

新聞記者とのたくさんの出会い

 

 

えかきと結婚してから、新聞記者や雑誌記者、テレビ関係者など、本当に多くの方と出会った。

個展のたびに取材を受けることもあった。

展示会の記事を書く担当は新人記者さんであることも多く、聞かれることはだいたい同じだった。

真面目にメモを取り、一生懸命記事を書いてくださる。

けれど、私はつい冷やかしたくなる。

アルゼンチン生まれ育ちだからだろうか。

角が立たないように振る舞うのは少し苦手である。

 

 

忘れられない記者さん

 

そんな中で、今でも忘れられない記者さんがいる。

百貨店の美術担当者から失礼な言葉を向けられても、まったく感情を乱さず静かに話を聞いていた。

無名のえかきの個展だったからだろう。

上から目線の人はどこにでもいる。

しかし、その記者さんは決して相手と同じ土俵には上がらなかった。

その後も長いお付き合いになり、記者と取材対象という関係を超えて、友人のようなお付き合いをさせていただいた。

人生には不思議な出会いがある。

一期一会もあれば、何十年も続く縁もある。

 

本田靖春さんが好きだった理由

 

本田靖春さんは、ノンフィクション作家やジャーナリストと呼ばれるよりも、「社会部記者」でありたかったと聞いたことがある。

もし本田さんが今の時代に生きていたらどうだっただろう。

世の中には、

「テレビは嘘ばかりだ」

「マスコミは信用できない」

と言う人もいる。

確かに新聞社にもテレビ局にも方針はある。

記者も完全に自由というわけではないだろう。

それでも本田靖春さんなら、自分の目で見て、自分の足で歩いて、自分の言葉で書いたのではないだろうか。

そう思いたい。

なぜなら本田さんは、きっと拗ね者だったからである。

 

 

文章に人柄がにじみ出る

 

成川純さんが書かれた「一九四六」を読んだ時もそうだった。

文章に引き込まれた。

以前、

「どうしたらそんな文章が書けるのですか?」

とお聞きしたことがある。

大学時代、先生から

「私、私と書かない方が良い」

と指導され、文章が大きく変わったそうだ。

なるほどと思った。

けれど、それだけではない気もする。

体験したこと。

苦労したこと。

たくさんの人と出会ったこと。

そうした人生そのものが文章の力になっているのではないだろうか

 

 

 

皆が拗ね者だったら世界は変わるのだろうか

 

私は思う。

皆が同じ方向ばかり向いていたら、世の中は息苦しくなる。

誰かが「本当にそうなのか?」と疑問を持つ。

誰かが権力や常識に流されない。

そんな拗ね者がいるから、新しい考え方が生まれるのかもしれない。

えかきもそう。

本田靖春さんもそう。

だから私は、少しくらい拗ね者がいる世界の方が面白いと思う。

 

一部の新聞記事たち

 

 

 

NHKでも取材していただきました

 

世間の流れから少し外れて生きてきた私たち夫婦ですが、それでも後悔はありません。

 

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一期一会の出会いに感謝」

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投稿者

  • mary

    アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
    19歳でえかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚して来年には金婚式を迎えます。お勤めの方たちの妻とは違いまして金銭的には色々あった人生です。しあわせだったか、しあわせでなかったかはあの世へ行く瞬間にしか分からないと母親がいってました。
    価値観は個々違いますが、自分ではしあわせだと思っております。
    喧嘩を一回もしたことのないご夫婦も存在しますが、私たちは毎日のように京都育ちのえかきとは意見は合わずその違いで議論になることは多々あります。
    このような絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いします

    “The Painter’s Wife”

    小川(松ノ下)マリアイネス拝

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