愛は、完成しないまま続いていくもの

愛という言葉は、とても短いのに、
それはきっと、愛が「形」ではなく「時間の中にあるもの」
若いころの愛は、どこか答えを急ぎます。
好きか嫌いか、続くか終わるか、正しいか間違いか。
でも長く生きていると、
たとえば、朝の何気ない会話。
たとえば、黙って出してくれたお茶。
たとえば、少し疲れた背中を見送る時間。
それらは劇的ではないけれど、確かにそこにあるものです。
そして気づかないうちに、それが「暮らし」になっていきます。
愛は、特別な瞬間よりも、
喜びだけでなく、すれ違いや沈黙も含めて、
その積み重ねが、いつの間にか「一緒にいる理由」
完璧な人を求めると、愛はどこかで止まってしまいます。
けれど、不完全なまま受け入れることができたとき、
愛とは、完成させるものではなく、
昨日とは違う今日の相手を、もう一度見つめ直すこと。
そして自分自身もまた、変わっていることを認めること。
そう考えると、愛はとてもやさしいものです。
同時に、とても根気のいるものでもあります。
それでも人は、誰かと生きることを選びます。
それはきっと、「幸せだから」だけではなく、
「そうしたいと思える何か」が確かにあるからです。
愛は、答えではなく、問いのまま続いていくもの。
そしてその問いを手放さない限り、
よろしければ、こちらもどうぞ。
⁂ 描かないけれど、そばにいる。
⁂無口だった女性のこと
⁂アルゼンチン生まれのえかき
のつま


