ある日、「ぐらんふぁーま」の取材をお願いしたいというお電話をいただきました。
最初は「ファーマー(Farmer)」だと思い、「絵とお茶テレレと何か関係があるのかな?」と首をかしげました。
ところが、「Grandfather(おじいちゃん)」と「Grandmother(おばあちゃん)」を合わせた言葉だと聞いて思わず笑ってしまいました。
私はアルゼンチン生まれなので、スペイン語の「gran」は「大きい」「偉大な」という意味があります。
英語で言えば「big」。
とはいえ、私たちは決して大物夫婦ではありません。
ただ、好きな絵を描き、好きな人と暮らし、好きな喫茶店を続けてきただけです。
カメラマンさんは驚くほどたくさん写真を撮ってくださいました。
その中から選ばれたのが、この一枚。
「夫婦って何だろう。」
そんなことを考えました。
若い頃によく耳にした「手鍋下げても」という言葉があります。
お金がなくても、一緒に歩いていこうという意味でしょうか。
振り返れば、楽な人生ではありませんでした。
それでも絵を描き続け、お店を続け、多くの人との出会いに恵まれました。
記事を書いてくださった記者さん、素敵な写真を撮ってくださったカメラマンさん、本当にありがとうございました。
恥ずかしさも少しありますが、私たち夫婦にとって大切な思い出になりました。
最近は新しい出会いも増えています。
その一つ一つに「乾杯!」と言いたくなります。
お酒なら、とっくに酔っぱらっているかもしれませんね。
これからも「画廊喫茶 絵とお茶テレレ」で、絵との出会い、人との出会いを大切にしていきたいと思います。


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アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
19歳で、えかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚し、今年、金婚式を迎えました。
会社勤めの方のご家庭とは違い、金銭的にはいろいろあった人生です。
しあわせだったか、しあわせでなかったかは、あの世へ行く瞬間にしか分からない――と、母が言っていました。
人それぞれ価値観は違いますが、私は自分ではしあわせだったと思っています。
喧嘩を一度もしたことのないご夫婦もいらっしゃるでしょうが、私たちは毎日のように、京都育ちのえかきとは意見が合わず、その違いから議論になることも多々あります。
そんな絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いいたします。
“The Painter’s Wife”
小川(松ノ下)マリアイネス 拝