仕事をしているふりが苦手だった私。日本とアルゼンチンで感じた働き方の違い

働かないのではなく、仕事をしているふりが苦手なだけ。

 

 

若い頃、銀行を退職してアルゼンチンの首都ブエノスアイレスへ移りました

 

本当は保母になりたくて大学へ進学したかった私は、

その夢をあきらめきれず、夜間大学に通うことにしました。

 

昼間は 丸紅アルゼンチン の化学部門で秘書として働き、

夜は大学へ通う毎日でした。

 

直属の上司はアルゼンチン人、その上の課長は京都大学出身の日本人で、

とても穏やかな方。そして部長は日本から派遣された方でした。

 

時代は1976年。

 

日本ではロッキード事件が大きなニュースとなり、

アルゼンチンでは軍事政権が始まるという激動の時代でした。

 

世界情勢の影響もあり、貿易会社だった職場では仕事が

少ない日も珍しくありませんでした

 

そんな日は隣の同僚と夕食のレシピを教え合ったり、

大学の勉強をしたりして過ごしていました。

 

もちろん仕事があれば真剣に取り組みます。

 

でも、仕事がない日は無理に忙しそうにするという発想が私にはありませんでした。

 

 


「仕事をしているふりをしなさい」

ある日、部長がトイレから戻る途中で私の後ろに立ち、

そっと仕事ぶりを見ていました。

 

そして一言。

 

「仕事がなくても、仕事をしているふりをしなさい。」

 

私は驚きました。

 

仕事がなければ、ない。

 

仕事があれば、一生懸命する。

 

私にとっては、それが自然だったからです。

 

どうして「ふり」をしなければならないのか、当時は理解できませんでした。

 

 

 


働き方にも文化がある

今になって思えば、これは国民性というより、その職場の文化だったのかもしれません。

 

最近、友人が冗談交じりにこんなことを言いました。

 

「1時間で終わる仕事を3時間かける。

一日で終わる仕事を三日かける。それが意外と難しいんだよ。」

 

もちろん、すべての職場がそうではありません。

 

忙しく働いている人はたくさんいます。

 

一方で、周囲のペースに合わせることが暗黙のルールになっている職場もあるのでしょう。

 

 

 


「仕事をしているふり」を調べてみた

興味を持って調べてみると、「仕事をしているふり」とは、

忙しそうに見せながら実際には仕事をしていない状態を指すそうです。

 

ただ、その理由は単純な怠けではありません。

  • 周囲から浮きたくない
  • 仕事がない時間をどう過ごせばいいか分からない
  • 職場の空気に合わせている

そんな事情もあるようです。

 

人間関係を円滑にするため、自分のやる気を

抑えて周囲に合わせる人もいると知り、少し驚きました。

 

 

 


私には難しかった

私は昔から「ふり」をすることが苦手です。

 

仕事があれば一生懸命働く。

 

仕事がなければ、無理に忙しい顔はできない。

 

だから注意されたことも何度かありました。

 

日本で暮らす時間は、もう人生の半分以上になりました。

 

それでも、この感覚だけは今もアルゼンチン

育ちの日系二世のままなのかもしれません。

 

主人はよく、

「アルゼンチン人は働かない。」

と冗談を言います。

 

でも私は少し違う気がします。

 

働かないのではなく、仕事をしているふりが苦手なだけ。

 

そう考えると、昔の出来事も少し違って見えてきます。

 

働き方にも文化があり、正解は一つではないのだと思います。

 

内部リンク

 

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「親が育てたように子は育つ」

 

「幸せとは何か」

 

「育った環境の違い」

投稿者

  • mary

    アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
    19歳でえかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚して来年には金婚式を迎えます。お勤めの方たちの妻とは違いまして金銭的には色々あった人生です。しあわせだったか、しあわせでなかったかはあの世へ行く瞬間にしか分からないと母親がいってました。
    価値観は個々違いますが、自分ではしあわせだと思っております。
    喧嘩を一回もしたことのないご夫婦も存在しますが、私たちは毎日のように京都育ちのえかきとは意見は合わずその違いで議論になることは多々あります。
    このような絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いします

    “The Painter’s Wife”

    小川(松ノ下)マリアイネス拝

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