絵描きの夫との毎日|芸術家と暮らす妻の日常

絵描きの夫との毎日|芸術家と暮らす妻が感じた幸せと本音

「芸術家と暮らす毎日は、きっと特別なのでしょうね。」

そんなふうに言われることがあります。

 

でも実際は、ごく普通の夫婦と変わらない毎日です。

 

朝は、絵描きの夫のほうが私より遅く起きてきます。

 

あまり遅いと、お腹が空いてイライラしてしまう私。

つい、

「いつまで寝てるのよ!」

と言うと、

 

「何時まで寝ようが俺の勝手だろう。一人で食べればいいじゃないか。」

と逆ギレ。

 

 

娘には笑われます。

「私なら待たないで先に食べちゃうよ。」

その通りなのですが、二人で食べる朝食が当たり前になっている私は、なかなかそうもいきません。

 

海苔工場で働いていた12月から3月の繁忙期には、夕食作りは自然と当番制になりました。

ところが私が簡単な献立にすると、

「俺のことを大事に思ってない。」

と言われます。

 

アルゼンチン育ちの私は、シンプルな料理が好きです。

 

時々食べたくなる牛ステーキも、ジュッと焼くだけで十分おいしいと思っています。

ところが夫は、それでは物足りないようです。

 

夫婦二人の生活だからこそ、一人だけ先に食べたり、一人だけ別のことをしたりするのは、私はあまり好きではありません。

夫はよく、

「毎日好きな絵を描いて暮らせるなんて幸せだ。」

と言います。

 

確かに本人にとってはしあわせな人生なのでしょう。

でも、長年そばで暮らしてきた家族は、また違う思いを抱いていたのかもしれません。

 

三人の子どもに恵まれました。

ある子は幼い頃、

「お父さんみたいな生き方って素敵だ。」

と思っていたそうです。

 

ところが社会人になり、自分で生活するようになると考え方が変わりました。

 

好きな絵を描き続けた父親。

その一方で、家族には苦労もあった。

 

そんなふうに感じていたことを知り、母親として少し胸が痛みました。

それでも今思うのです。

 

 

芸術家と暮らす人生は、決して楽ではありません。

 

けれど、笑ったり、けんかをしたり、支え合ったり…。

振り返れば、それもまた私たちらしい人生だったのだと感じています。

 

今日も「えかきのつま」は、そんな毎日を楽しみながら暮らしています。

 

 

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投稿者

  • mary

    アルゼンチン生まれ育ちの日系二世の小川(松ノ下)マリアイネスです。
    19歳でえかきの小川憲一豊実(おがわけんいちほうじつ)と結婚して来年には金婚式を迎えます。お勤めの方たちの妻とは違いまして金銭的には色々あった人生です。しあわせだったか、しあわせでなかったかはあの世へ行く瞬間にしか分からないと母親がいってました。
    価値観は個々違いますが、自分ではしあわせだと思っております。
    喧嘩を一回もしたことのないご夫婦も存在しますが、私たちは毎日のように京都育ちのえかきとは意見は合わずその違いで議論になることは多々あります。
    このような絵描きの妻ですが、どうぞよろしくお願いします

    “The Painter’s Wife”

    小川(松ノ下)マリアイネス拝

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