「遠い国へ渡った両親が、貧しさの中で残してくれたもの」

何もないところから、アルゼンチンへ|それでも家は明るかった
_貧しさの中で育った、忘れられない記憶_
私の両親は、アルゼンチンへ渡った。
慣れない土地で、
言葉も、文化も違う中、
いろいろなことに挑戦してきた。
そのひとつが、たばこの栽培だった。
何年も続けたけれど、
決して楽なものではなかったと思う。
自然相手の仕事は、
思うようにはいかない。
それでも両親は、
あきらめることなく、
その土地で生きていくために働き続けた。
裕福ではなかったけれど、
家の中は、いつも明るかった。
できることを見つけて、
工夫しながら暮らしていた。
雨のあと、
畑の丸太にびっしりと生えていたキクラゲ。
父はそれを見つけて、
「畑の肉だ」と笑った。
その言葉に、
家族みんなが笑った。
特別なことではないけれど、
今思えば、あの時間が宝物だった。
遠い国で、
一から生きていくこと。
簡単ではなかったはずなのに、
両親はそれを選び、
やり抜いてきた。
その背中を見て育ったことが、
今の自分につながっているのだと思う。
両親から受け取ったものについては、
「
孫の入学に思う|命がけで生まれてくるという奇跡
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